Classici giapponesi con furigana
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カラスキーしのゆうじょう
犂氏の友情
久生 十蘭
Leggi 犂氏の友情 (カラスキーしのゆうじょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.312 caratteri · 27 schermate
「おれは、山川石亭の甥だが、ゴイゴロフといううんてれがんにちょっと言伝を頼まれてやって来たんだ。ついでだから言っておくが、叔父の身代りに四、五日ここへ泊るつもりだから、そのつもりでいるがいい」
と、威勢よくまくしたてた。少なくとも表面はそう見えたのである。
青前掛のゴオルキイは、鼻翼をふくらませて、ふうん、と嘶いてから、
「おめえは、あの禿頭の甥ッ子か。なるほど変った面をしていやがる。まるっきり、河沙魚だぜ」
と、失礼なことを言った。
しかし、こういうのがこの辺の気質なのだと思えば、腹も立たない。もっとも、腹を立ててみても、迂闊にそういう表現はできないのだから、煎じつめたところ、同じことのようである。
「よく皆がそう言うね。頭でっかちで骨ばっているところなんざ、セーヌ河の河沙魚のようだってね。たいして面白くもねえ。何かもっと変ったことを言ってみたらどうだ。……そういえば、おじさん、おまえは海象に似てるねえ、やっぱり、あッちのほうから流れ寄って来たのかい」
ゴオルキイは、とつぜん、咽喉仏が見えるほど大口を開いて、ふわァと笑い出し、
「畜生め、海象とは、うめえことを言うじゃねえか。