Classici giapponesi con furigana
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いちろうじん
犬田卯短編集二
犬田 卯
Leggi 犬田卯短編集二 (いちろうじん) di 犬田 卯 (いぬたしげる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.383 caratteri · 103 schermate
おいささんは見料取られッから嫌だって手を引っ込めようとすると、無理に手頸なんか握っちまって放さねえで。それから、お前さんはひとり者だな、商売の方は今うまく行ってねえが、どうこうすっとうまくいくようになると、お決まりの文句を並べはじめたっけが、おいささんも商売は熱心だからね、その話になると、つい、乗っちまったね。神様と話おっぱじめっちまった訳でさよ。
すると神様は喋り出した。いや、何を喋ったか知らねえが、酒をもう一杯、もう一杯……で、とうとうおいささんへ杯を差したもんで、受けろッち騒ぎでさ。おいささん、はじめてびっくらして、嫌だって逃げると、そんなことはねえ、神様の杯、なんとかかんとかって怒り出しちまってね。おいささん、怖くなっちまって、肴に蟹やるから、酒だけは勘弁してくろッちわけでね、なんでも蟹二つ三つ、籠から出して神様に食わせて、ようやく機嫌直してもらったね。
するとどうだっぺね、神様すっかり悦んでしまって、商売繁昌の呪禁してやっから、あっちの、奥の部屋で、十五分ばかりで済むから、いっしょに酒飲みながら……っち話さ。あの神様、あれでよっぽど女好きですと……