Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
と言うて、お粥と豆腐ばっかり喰わせおる。とんと芸妓の仕込みをそのままの躾けよう……」
「フフフ。その通り、その通り。なかなか良う調べが届いとる」
「その骨折りの甲斐があってか、去年の十二月に御城下でも蔵元屋に次ぐ金満家、福岡本町の呉服屋、襟半の若主人で、堅蔵で悧発者という評判の半三郎という男の嫁にという話が纏まって、結納まで立派に済んどる。本人同士もナカナカの乗気で、この三月の末には祝言という処まで進んでおったという話……」
「ホンニなあ。まことに申分のない結構な縁談じゃったがなあ……しかし又、ようそこまで探り出さっしゃったなあ」
「アンタに賞められると話す張合いがある。……ところがなあ。吉い事には魔が翳すちゅうてなあ。アンタも知っておんなさるか知らんが、この縁談に一つの大きな故障が入ったらしい」
「ほオ。これは初耳じゃ」
「ふうむ。アンタも初耳かいなあ」
「ハハハ。初耳どころか。この縁談ばっかりは大丈夫、間違いのない鉄の脇差と思うて、結納の済んだ話を聞いて以来、安心し切っておったがなあ。一体その故障と言うのは何かいなあ」
「それは、ほかでもない。この二月の初め頃から日田のお金奉行の下役で野西春行という若侍が、蔵元屋へチョイチョイ出入りするようになった」