Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうかしあかちょこべえ

狂歌師赤猪口兵衛

夢野 久作

Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate

Aozora Bunko

「そればっかりじゃない。事件の起りが三月の十一日じゃろう。それから十二、十三と三日も経っとるのに下手人がわからんとは余りにも手緩いちゅうて、大目付から矢の催促じゃ」

「ふうん。それは法外じゃ。上役と言うものは下役の苦労を知らんのが通例じゃが……」

「……と言うのが……何でもその日田の御金奉行の野西春行という若侍が、あの騒動の起って以来、毎日、御城内の大目付、川村様のお役宅に押しかけて来て、この騒動がいつまでも片付かねば蔵元屋の信用にかかわる。蔵元屋の信用がグラ付けば、黒田藩の財政の信用がグラ付いて来て、蔵元屋に入れた日田金の価値が下がって来る。黒田五十五万石の勝手元に火の付くような事になろうやら知れぬ。さようなれば吾々も役目柄、その通りに大公儀へ申上げねばならぬが……サア、サア、サアとか何とか難癖をつけて催促をしおるらしい。さすが明智の川村様も弱り切って御座るという話……」

「アハハ。大方それは袖の下の催促じゃろう」

「もちろんじゃ。トテモこの下手人には吾々の手が及ばんと見て取っての無理難題の悪脅喝。やけに腹が立つわい」

「腹が立つのう。今に眼に物を見せてくれようで……」