Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうかしあかちょこべえ

狂歌師赤猪口兵衛

夢野 久作

Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate

Aozora Bunko

「おっとアラマシ承知の助。そのために挿いて来た腰の渋団扇じゃ。アハハハ……」

「何もかも知って御座る限りタネを打割って申上げて下されや」

「オッと待ったり。そのタネの明かし工合は松倉さんに会うてみてから考えましょうわい。何にせいお初のお目見得じゃけに松倉どんがドレ位の御人物やらコッチもさっぱり見当が付かぬ。六分は他人、四分内輪の貧乏神と行きまっしょうかい。向う恵比寿の出た処勝負じゃ。ハハハ。鬼が出るか、蛇が出るか……」

目明の良助に誘われた乞食体の狂歌師、赤猪口兵衛は二、三本の渋団扇を縄の帯に挿したまま、春吉三番町のお目付役、松倉十内国重の玄関脇の切戸から、狭いジメジメした横露地を裏庭の方へ案内された。平たい庭石の上に用意して在った炭俵の上にガサガサと土下座をすると、頬冠を取った目明の良助は、その側から少し離れて、型の如く爪先立ちに跼まった。

この家の主人、黒田藩のお目付役、当時蔵元屋の娘胴切り事件のお係りとなっている松倉十内国重は、縁側に座布団と煙草盆を置いて、小倉袖、着流しのまま威儀を正した。青黒く逞しい四十恰好の堂々たる武士である。

「……良助。