Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
五体中玉のような娘で御座いましたが、それでも存るべき処にはチャント在るものが……」
松倉十内は失笑しながら片手をあげた。
「これこれ。要らざる事は聞かんでもええ。縁談の前調べではないぞ。しかしさすがは評判の赤猪口兵衛。事細やかに存じておるのう」
「ヘヘ。そこが商売で……ヘヘ。襟半の若亭主、半三郎の嫁にというお話で一杯頂戴して、腕に縒をかけて調べ上げましたので、両親は勿論のこと、本人さえ知らぬ尻の割目の黒子までも存じておりまする」
「はははは。それは何よりの話じゃが」
松倉十内は猪口兵衛の話ぶりに興味を引かれたらしかった。
「しかし、どうしてそのような事まで相わかるのじゃ。湯殿の口ばし覗いてみるか」
「ヘヘヘ。そげな苦労は致しません。これ位の事ならお茶子サイサイで。ヘヘ。物を貰いに参りました序に、あの娘の背中を流す女中衆さんから聞き出したことで……私は、いつも其家此家の女たちの文使いをして遣りまするで、蔵元屋の女中さんも、詳しゅう話いて聞かせました上に、どうぞ御嬢様をば良い処へ世話して下さいと言うていつもオヒネリを十文ぐらいくれます。何処の女中でも、自分の付添うておる者には贔負が勝ちますもので……」