Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
と口では言いながら猪口兵衛は、見向きもせずに揮毫し続けた。
「アハハハ。よっぽど恐ろしかったばいなあ。もう彼様な目にゃ会わせん。きょうはちょっと礼言いに来た」
「何の礼に……生命助けて貰うたお礼ならこっちから言う処じゃが……」
「それ処じゃない。アンタのお蔭で俺ゃ、野西春行を落いて来た」
「ふふん。あの松倉さんに遣った歌の句切れ句切れの一字一字拾い集めるとのにしはるとなっとる。誰が読めたばいな」
「ほう。それは初めて聞いたが、それよりも五、六日前のこと。襟半の半三郎にアンタが話しよった経緯なあ」
「あっ。立聞きしておんなさったか。そんなら詳しゅう喋舌らん処じゃったが……」
「人の悪い猪口兵衛さん」
「イヤサ……お目付の松倉さんが、どうぞと言うて私の門の口に立って、頭を下げて御座るまでは金輪際口を割らん積りじゃったが」
「……人の悪い……そげな事じゃろうと思うたけに、襟半の若主人に入れ知恵してアンタの処へ遣って、アトから跟けて来て何もかも立聞きしてしもうた。そのアトでアンタが酒買いに行きなさった留守に、動かぬ証拠の風呂敷も貰うて置いた」
「負けた負けた。一杯計られた。