Classici giapponesi con furigana
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きつねび
狐火
豊島 与志雄
Leggi 狐火 (きつねび) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5594 caratteri · 11 schermate
或る時、彼は平兵衛の店先に腰を下して煙草を吸っていた。すると隣りの家で、木の枝に縄を引っかけ、※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)の首を結えてぶら下げた。※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)は声も立て得ず宙に※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)きながら、次第に弱っていった。それをじっと見ていた彼は、ふいに立ち上って怒鳴りつけた。
「俺の前で何ちゅうことをしてるだ。ぐずぐずしていりゃあ、貴様を叩き潰してくれるぞ。あっちい持ってけ。」
隣りの男は呆気に取られた。平兵衛も固唾をのんだ。が、彼はやがて、くしゃくしゃな渋め顔をして、ぷいと向うを向いてしまった。手が震えていた。
何かしら彼のうちに、調子のとれないものが二つあって、あんぐり口を開いていた。
五
朝から薄曇りのした、風のない蒸し蒸しする日だった。のっぽの三公兄貴は、珍しく午後遅くまで、町の居酒屋で仲間達と一緒になっていた。
「どいつもこいつも、余り気に喰う野郎じゃあねえが、我慢してつきあってやるだ。」
酔った揚句に云ったそんな言葉が、後まで伝えられた。
四時頃彼は、空の荷馬車を引いて帰っていった。