Classici giapponesi con furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Leggi 猟奇の果 (りょうきのはて) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 134.971 caratteri · 270 schermate
暫くすると、又手に取って、三面を開きかけて、もう一度放り出した。やっと目を通したのは、そんなことを四五度も繰返したあとだった。
ところが、そこには、池袋の怪屋のことも、幽霊男の死骸のことも、一行も出ていない。
「オヤ、何だか変だぞ、アア、そうそう、昨夜遅くの出来事が今朝の新聞にのる筈はなかったのだ」
と気がついて、愛之助はガッカリした。夕刊に出るまで辛抱しなければならぬかと思うと、耐らない気がした。
「エエ、なる様になれ。どうせばれるんだ。どうせ死刑台だ」
彼はそんなことを呟きながら、又ゴロリと仰向きになると、あぶら臭い蒲団の襟に顔を埋めた。泥の様にすて鉢な気持である。
だが、やがて思いもかけぬ幸福の風が、彼の人臭い寝床を見舞った。十時に近い頃、昨夜の怪青年が、左右均等のお面の顔を、ニコニコさせて這入って来たのだ。
「吉報です。凡てうまく行きました。お金は何の故障もなく取れました。ホラ、一万円の札束です」
青年はポケットから、百円紙幣の束を出して、ポンポンと叩いて見せた。
間もなく二人は連立って木賃宿を出た。愛之助は太陽を恐れて昼間はいやだと云い張ったけれど、怪青年は一笑に附して、