Classici giapponesi con furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Leggi 猟奇の果 (りょうきのはて) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 134.971 caratteri · 270 schermate
一同ハッとして、その方へ駈け出そうとした時、意外にも、三人の賊がこちらへ走って来る。外へ逃げた所で、助からぬと観念したのであろうか。
ソレッとばかり、刑事の一団が、賊に向って殺到した。
あとで分ったのだが、あの小部屋の扉は、中からも鍵がかかる様になっていて、しかもその合鍵をもう一本、賊が持っていたのだ。彼等はお互に縄を解き合って、その鍵で扉をあけて、見張りの刑事を突飛ばして逃げ出したのだ。
それにしても、なぜ彼等は外へ逃げないで、奥の方へ走って来たのか。
アア、分った。彼らには最後の切札が残されてあったのだ。
見よ。贋品川は、死にもの狂いの形相すさまじく、穴蔵の片隅に立はだかって、黒い円筒形のものを振りかざしているではないか。
尾尻の様な口火がチョロチョロ燃えている。
「サア、この穴蔵を逃げ出せ。そうでないと、皆殺しだぞ」
賊が引つった唇で、わめいた。
あっと驚く人々、中には已に入口へと駈け出すものもあった。
「イヤ、逃げ出すことはありません。オイ、君、僕がそのおもちゃに気づかなかったと思っているのかい。ピチピチ燃えているね。だが燃えるのは口火の先っぽばかりだぜ。