Classici giapponesi con furigana
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いのししのあじ
猪の味
北大路 魯山人
Leggi 猪の味 (いのししのあじ) di 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4083 caratteri · 8 schermate
感じから言えば、兎の肉に似ているが、当時の印象では、これも脂がなくて、そう美味いものではなかった。しかし、兎の肉よりは美味かった。
その後(私の十二、三歳の頃)猪の肉で美味かったと印象に残っているのは、前の例とは全く反対に、外見がやわらかく、くちゃくちゃした肉だった。これは堀川四条の肉屋が持って来たものであったが、見た目がいかにも見すぼらしい。だが食ってみると意外に美味かった。どの部分かはっきりしなかったので、その肉屋に聞いてみたら、「申し上げぬほうがいいでしょう」と笑っていた。なおも問いただすと、「これは肛門の周りの肉です」ということであった。
見てくれは悪いが、その味はすばらしく美味かった。思うに、股の付け根から下方にかけての薄いやわらかい肉で、魚の鰭下にあたる味を持っていたのだろう。
私は美味いとなると、徹底的に食わねば気の済まぬ性分で、猪にかぎらず、そこいらを歩いていても、なにか美味いものが目に止まると、まず立ち止まってこれを検分し、美味そうだなと感じ出したら、どうしても食ってみたくなる。これで時々美味いものを見つけ出すが、また失敗することもある。