Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 174.521 caratteri · 344 schermate
姉さん駄目だよ、もっと水どっさりやらなくちゃあ。そうかしら。マアいいだろうあの位で。ところが、講座には、水をやりすぎて土を呼吸困難に陥れる害について強調していました。モラルめいた感想は、畑つくるにも野菜の身になれぬ。人間の慾ばりで、早く芽を出せという性急は駄目ですね、出さぬと鋏でチョンギルぞ、というのは、悪者の猿だとした昔の日本人はなかなかしゃれて居ります。
それから第二話。胡瓜の苗が育ちつつあります。これは、いやなの耐えて、ごみすて(台所からの)穴へ入って、そこから汲み出した泥でウネをこしらえて大いに努力したものです、八本。太郎が来て、フーム胡瓜つくってるの、これじゃ、うね幅がせまいよ、もっとひろくなくちゃ。いつの間にか倍ほどにひろげておいてくれました。子供の仕事だから浅く掘られてはありますが、「あっこおばちゃん」のよろこびをお察し下さい。三月前の太郎は、畑掘ってくれ、と云ったら、だってエ僕と、体をくにゃりとゆすってことわり、あっこおばちゃんの腹を立てさせたものです。三ヵ月田舎で暮して、こんなにやることを覚え、父親が姉さん云々駄目ばかりを出して坐っていることと対比して、この一寸の相異が、将来に太郎の人生に加える大きいプラスをこころからよろこばしく思います。