Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 174.521 caratteri · 344 schermate

Aozora Bunko

日本人がああやりこうやりして生きて来たことを中国はなつかしく思いおこし、東北は、めいめいが生きんとする原始生活力を森や丘から吸い込みます。富雄さんはどうしてこんなに仕合わせ者でしょう。くりかえしこの貴重な小さい紙面で、本のこと思いおこされて。わたしがずぼらというばかりでもなさそうです。隆ちゃんにも送りましょう。もうおかきにならなくても大丈夫よ。ちゃんと発送いたしますから。

『風に散りぬ』の第二巻だけが、ポツンとかりられました。送ってくれるのが、やがてついたらおとどけいたします。あの本は妙なめぐり合わせの本ね、全く、ありすぎてない本となりました。

うちの南瓜は蔬菜の雑草化の見本だと思って放っておいたら、小さい実が一つついて居りました、大うら成りのうらなり乍ら。蝉の声がしきりに赤松の林を思いおこさせます、そのくらい秋っぽいのね。

九月三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕

九月三日

きのうは御苦労さまでした。[自注11]本当に、御苦労さまでした。さぞお疲れでしたろう、蒼い色になっていらしたから、帰りに脳貧血気味におなりになったろうと思い、気にして居ります。