Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.583 caratteri · 240 schermate
そうしか行けないのよ、矢というものは。只一点に向って矢は弦をはなれます。狩人よ矢をつがえよ といういつかの詩を覚えていらして? われは一はりのあずさ弓 というの。弦が徒に風に鳴る弓のこころも ですけれども。
わがこころ ひともとの矢 まだら美しき鷹の羽の そや風を截り 雲をさきて とばんと欲つす かのもとに いづかしの 樫の小枝に いざとばん わがこころ そやの一もと。
その矢が放ってくれる弓をもたない歎きの深さも矢のない弓の歎きに劣りません。或はもっともっと切々たるかもしれないわ。あとで、昼飯をたべたら、郵便局へ行って小包が出るかどうかきいて来ましょう。そして、もし出るようならわたしの代りに本と薬とをお送りいたしましょう。本は、本当に何がよいかわからなくて困ります。すこし支那関係のものがありますがどうかしら。御参考までに。『日本・支那・西洋』後藤末雄。『印度支那と日本との関係』金永鍵(この人は仏印の河内、仏国東洋学院同本部の図書主任)。『支那家族研究』牧野巽 生活社版。この人は私は存じませんけれども、どういう人なのかしら。『海南島民族誌』(南支那民族研究への一寄与)スチューベル(独。