Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.583 caratteri · 240 schermate
いつぞや筑摩から金を前に借りることはしない、つまり原稿をわたすことはしないと云って居りましたろう? あれはよかったわ、筑摩は、あの頃の気分で本の内容に希望をもっていました。わたしも殆ど同じ一般の空気の中にいたから自分から云い出した題目でしたが、(それは昨年の暮近く)段々こころもちが変って、書かないでよかったわ。今のこころもちで、この状況の中で、第一番に宮本百合子の出したのは、子供時代の思い出だというのではわたしも情けなさすぎます。何も可能の第一日目に出なくたって、必要なものが出されなければならず、その必要なものというのは、昭和十五年から二十年前半までの文芸批評であり、それを極めて立体的に扱ったものであり、「十四年間」と一括されたものでなければなりません。前途に展望と希望とを与え、新しい文学の働きてを招き出す息吹きにみちたものでなくてはなりません。それは、ほかの誰にでも出来るとも云えますまい。鎌倉住いの作家連は出版事業を計画中の由。所謂職業作家が、彼等の波に漂う精神をもって、新しい日本に何をもたらそうというのでしょう。
こちらには、読まなくてはならない本をすこし持って来て居ります。