Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.810 caratteri · 225 schermate
私は頭なんか痛みゃしない(!)
今茶の間の机で珍しくこれを書いて居ります。この部屋は六畳で、となりの三畳の境をあけておくと北南風が通って案外に涼しいのです。
きのう今日は暑いが乾燥して居ますが、御気分はいかが? 御気分は元気でしょうがおなかの虫はいかがな工合ですか。掛布団を送り、只今筒袖のねまきになさる麻の着物とちゃんと袂のついた御新調とを送りました。
島田のお母さんからお手紙で腎ウ炎をなすったのですって。二週間おやすみになったって。生れてはじめて医者にかかって病気のつらさが分ったと仰云っていらっしゃいます。今私が盲腸のために飲んでいる漢薬の医者へハガキをかいて、腎ウ炎の余後のためによい薬を送って貰うことにしました。それをすぐお送りしましょう。
達治さんが召集されるかもしれないと御心配です。無理ないと思います。隆ちゃんはもう六ヵ月で入営ですからね。もし達ちゃんがいなくなれば、うちは運転手をやとわねばなりますまい。経済的にそれではキャンセルしかないのですが。一般的な困難がきわめて具体的に一つのわれわれの家庭に反映して来ているわけです。万一そういうことになれば、私たちとして何か些かでも考えることはありますからよいけれども、ねえ。