Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.557 caratteri · 426 schermate
生来の明るい迅さで或は物ごとの表面のありようをすばやくつかみ理解したという特徴を与えていたのかもしれない、と。今私はぐみの頭になって、時々は苦しく、そのくるしさが悲しいというようなのは、ちっとも自分の生来のものの活動を我知らずたのしむ、或はそれにひきずられるということではないから却ってのろく、じっくりと物事を追って眺めて、心情的になって或は芸術家としてはやはりプラスなのかもしれない、と。私がもしかりにいつか癒って又つやのいい頭になれたとして、ぐみの頭になったこと、その時季、それを私は徒費しまいと思って居ります。
大きい石を磨くには巨大な研石がいるのだから、もし私がこんな病気やこんな永い不自由さにうちかてたら、つぶれて消えずに光れたら、それはいくらか石らしい石なのかもしれないわね。あなたが手の上にのせて退屈なときはそれを鳴らしてあそぶことも出来る位緻密な質の石のかけらかも知れないから、そう思うと一寸たのしみでしょう。自分をよく見張り、よく導き、忍耐や研究やの価値もあるというものです。それにつけても才能は義務であるという言葉は立派な言葉です。最も人間の謙遜と誇持とにみちた言葉ですね。