Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ごくちゅうき
獄中記
大杉 栄
Leggi 獄中記 (ごくちゅうき) di 大杉 栄 (おおすぎさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.988 caratteri · 58 schermate
やがて、しばらく廊下でガタガタ騒がしい音がすると思っていると、看守が扉を開けて「出ろ」と言うので出て見ると、二十人ばかりの囚人が向い合って二列にコンクリートの上のうすべりに坐って、両手を膝に置いて膳に向っている。僕もその端に坐った。
「礼!」
初めての僕にはちょっと何の意味だか分らない、大きな声の号令がかかった。みんなは膝に手を置いたままの形で首を下げた。僕はぼんやりしてみんなのすることを見ていた。
「喫飯!」
また何のことだか分らない、ただぱあんというのだけがはっきりと響く、大きな声の号令がかかった。みんなは急いで茶碗と箸とを手に持った。そしてめいめい別な大きな茶碗の中に円錐形の大きな塊に盛りあげられている飯を、大急ぎに、餓鬼道の亡者というのはこんなものだろうと思われるように、掻きこみ始めた、どんぶりから茶碗へ飯を移す、それを口に掻きこむ、呑みこむ、また掻きこむ、呑みこむ。その早さは本当に文字通りの瞬く間だ。僕は呆気にとられて見ていた。
「何千何百何十番!」
看守がまた大きな声で怒鳴った。僕はびっくりしてその方を向いた。
「何をぼんやりしているんだ。