Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうき
獄中記
大杉 栄
Leggi 獄中記 (ごくちゅうき) di 大杉 栄 (おおすぎさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.988 caratteri · 58 schermate
加うるにこんどは今までの禁錮と違って、懲役と言うのだから、一定の仕事を課せられる。しかもその仕事が、東京監獄ではごく楽で綺麗な経木あみであったのが、南京麻の堅いのをゴシゴシもんで柔らかくして、それで下駄の緒の心をなうのであった。手があれるだけならまだしも下手をやると赤むけになる。埃が出る。かなり骨が折れる。それを昼の間十時間くらいやって、その上にまた夜業を二、三時間やらされる。初めの一日でうんざりしてしまった。
三度減食を食う
三日目か四日目のことだ。毎日のこの仕事に疲れ果てて、少しでも仕事の手を休めていると、うとうとと眠ってしまう。坐りながら幾度か眠っては覚め、眠っては覚めしているうちに、とうとう例の胡麻塩の昼飯後の三十分か一時間かの休憩時間に、いつの間にか居眠りのまま横に倒れてしまった。
「こら、起きろ!」
という声にびっくりして目を覚ますと、僕は自分のそばに畳んである布団の上に半身を横たえて寝ていた。
「横着な奴だ。はいる早々もう真っ昼間から寝たりなんぞしやがって、貴様は監獄の規則なんぞ何とも思ってないんだな。」
看守は、貴様のような壮士が何だという腹を見せて、威丈高になって怒鳴りつづけた。