Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ことのそらね

琴のそら音

夏目 漱石

Leggi 琴のそら音 (ことのそらね) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.985 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

「大方睾丸でもつつむ気だろう」

アハハハハと皆一度に笑う。余も吹き出しそうになったので職人はちょっと髪剃を顔からはずす。

「面白え、あとを読みねえ」と源さん大に乗気になる。

「俗人は拙が作蔵を婆化したように云う奴でげすが、そりゃちと無理でげしょう。作蔵君は婆化されよう、婆化されようとして源兵衛村をのそのそしているのでげす。その婆化されようと云う作蔵君の御注文に応じて拙がちょっと婆化して上げたまでの事でげす。すべて狸一派のやり口は今日開業医の用いておりやす催眠術でげして、昔からこの手でだいぶ大方の諸君子をごまかしたものでげす。西洋の狸から直伝に輸入致した術を催眠法とか唱え、これを応用する連中を先生などと崇めるのは全く西洋心酔の結果で拙などはひそかに慨嘆の至に堪えんくらいのものでげす。何も日本固有の奇術が現に伝っているのに、一も西洋二も西洋と騒がんでもの事でげしょう。今の日本人はちと狸を軽蔑し過ぎるように思われやすからちょっと全国の狸共に代って拙から諸君に反省を希望して置きやしょう」

「いやに理窟を云う狸だぜ」と源さんが云うと、松さんは本を伏せて「全く狸の言う通だよ、昔だって今だって、こっちがしっかりしていりゃ婆化されるなんて事はねえんだからな」