Classici giapponesi con furigana
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びわでん
琵琶伝
泉 鏡花
Leggi 琵琶伝 (びわでん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.081 caratteri · 24 schermate
を認め候時の拙者が心中の苦痛を以て、御身に謝罪いたし候
月 日清川通知
お通殿
二度三度繰返して、尉官は容を更めたり。
「通、吾は良人だぞ。」
お通は聞きて両手を支えぬ。
「はい、貴下の妻でございます。」
その時尉官は傲然として俯向けるお通を瞰下しつつ、
「吾のいうことには、汝、きっと従うであろうな。」
此方は頭を低れたるまま、
「いえ、お従わせなさらなければ不可ません。」
尉官は眉を動かしぬ。
「ふむ。しかし通、吾を良人とした以上は、汝、妻たる節操は守ろうな。」
お通は屹と面を上げつ、
「いいえ、出来さえすれば破ります。」
尉官は怒気心頭を衝きて烈火のごとく、
「何だ!」
とその言を再びせしめつ。お通は怯めず、臆する色なく、
「はい。私に、私に、節操を守らねばなりませんという、そんな、義理はございませんから、出来さえすれば破ります!」
恐気もなく言放てる、片頬に微笑を含みたり。
尉官は直ちに頷きぬ。胸中予めこの算ありけむ、熱の極は冷となりて、ものいいもいと静に、
「うむ、きっと節操を守らせるぞ。」
渠は唇頭に嘲笑したりき。
二
相本謙三郎はただ一人清川の書斎に在り。