Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
こっちはこっちで勝手に酒が女房で、浄瑠璃が恋人。何の心に渇きを覚えることもなく、いや、気散じな暮しです。殊に酒は独酌好きで、寂しい酒が好きなのは若いとき、僧院のような男世帯のお店の中で育てられ、酒を内密飲みにしつけた癖でもありましょうか。そういう酒に家の者は世話は焼けませんです。娘はまた娘で、姉が奉公に出た末他家へ片付けば、その次の妹が主婦の座に直り、姉さま冠りをして小遣い帳もつける。それが奉公に出て嫁入りすれば、また末の娘が代った。娘がすっかり出払ったこの一月からは、アパートの一室を寝床だけに借り受けて、そこからお店へ通う。今度は全く真性真銘の独身者の住いです。
「ですから、このおきみなぞも、こちらさまへ上ってからは上品な顔をしてますが、これでなか/\したたか者です。小世帯を切り廻して来ましたから、量目の足りない品を御用聞きに突き返すときの苛め口なぞ、そりゃ、とても辛辣なものですよ」
酒が廻って来たせいか、なおもこれに続いて嘉六は、おきみの家庭にいたときの悪たれ口を二つ三つ叩きました。
人に使われつけている身が主筋に対して、何ぞの愛嬌に、身うちのことを手柄のように暴露して、諂い阿る例は世間によくあり勝ちです。