Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
「蝶ちゃん、あんたと同じ家の棟の下に住み、朝夕、共住みをしてみて、はじめて判ったことなのだが、あんたの、その底の根に在ると感じられたあの土を穿ち、根を大地の金輪際にまで下しているとも思えるその勁く逞しい力。これは人間の精神の力としては人に向っていちばん胸の奥に響き、骨の髄を揺がす機能を持っているものゝように思うが、それが不思議とあんたに於てはそのまゝ性格上には出ていない。あんたのその勝気なところ、華やげるところ、利発なところ――そういう性格が働きかけている場合には出ない。また、そうかと思えば、あんたの、その無邪気なところ、しおらしいところ、やさしいところ――そういう性格が働きかけている場合にも出ない。あんたが気付かずして、ゆくりなく洩らす一口の言葉や、半端な呟きによって、それが現れ、自分のような性質のものに取ってはそれが却ってぴり/\と骨身に応えて、電気のように感ずるのがいよ/\判って来たのだ。
「あんたは、それこの間、感冒に罹って一週間ほど部屋で寝ていたでしょう。あのとき、部屋の隅に猫柳のまだ花は萼に包まれたまゝなのが花活けに挿してあった。あんたは熱のため食気がないというので、二三度、食事を抜いていた。