Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
こゝで失礼さして頂きます」
といいました。
弟というのは安宅先生のあの中性型の美人の顔を、横着に、そして神経質な苦渋をも加えた、いくらか奇怪な趣のある青年でした。紺絣に兵児帯を締めている着物の裾を、横ざまに出した片足の上に頻りに冠せながら、
「リョウマチをやったものですから」と言訳しました。
なお、そのほかこの男は如才なくしながらとき/″\肩肘を張ったり、帯の前を掴み下げたりいたします。人にひけ目を見せまいとする不具者の癖か、それとも強情な性分ででもあるのでしょうか。弟は私たちに茶を勧めたのち、その不自由な下体を斜めにずって行って、蠅帳から瀬戸鉢を取出し、私たちの前に置きました。
「赤城の山独活の漬です。お摘み下さい。新しく桶から出すと香気は高いのですが、相憎と、勝手の人間が誰も居らんもので――」
それから、意味あり気な冷笑を唇に浮べながら、
「姉が留守になりますと、いわば鬼の居ないうちに洗濯といった具合で、みんな羽根を伸して出歩きますもんで――」
と、今度は私たちをじろりと見ました。
この部屋は都会の家にしたら茶の間なのでしょうが、蠅帳やら台所戸棚やらがある外に、眼が家の中の暗さに慣れて来ますと、長火鉢を横に控えて帳場格子に簿記帳が立てゝある席があったり、安物の青羅紗張りの書きもの机にオンス秤と電気按摩器が