Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate

Aozora Bunko

私は娘時代、撃たれ続け、放心の仕続けで、死の世界に向き合っていました。するうち、ふと、この世界はまやかしものである。根から在るわけではない。譬えて言ってみれば、魔術師の闇色の幕のようなものである。この中にはきっと何か仕込んである。あるに違いない。そう思われて来ました。よろしい私はそれを取出してみよう。自分が魔術師になって、私がふと、こう思い立つ前に死の世界を愛し出していたのでしょう。それ故にこそ、むずとその中へ踏み込んで何か手堪えになるものを探り出してみる勇気も親しみも湧いて来たのでしょう。

私が死の世界の中から愛して取出したものは何でしたろうか。あの冷徹氷のような理智の短剣、独創の矢羽が風を切る自我の鏑矢、この二つでした。子供が友達の落したものを拾い上げ、やゝ揶揄い気味に誇示するとき言います「こんなもの拾った/\」と、私は自分が闇黒の放心の中から取出したこれ等の宝物を物珍らしく、たゞしその儘の言葉では人に言えません。それゆえ、行きつけた赤城の小沼の水底から鱗の閃きを見たという風に人に吹聴しました。一つは私を鱗娘と言い触らした女達に逆襲の気味もたぶんにはあったにはありましたが。