Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
ひと本の短かい幹から五十間四方に蔓っているという臥竜ノ松。
唄に名高い太田の金山は青々と若木の松に覆われています。この山頂からは関八州の地景が望まれると言います。わたくしは久し振りにやゝ伸びやかな気持になって両手を肩の附根から前後へ揺り動かします。振り出した手先の見当にあたって右のは利根川、左のは渡良瀬川、憂いも辛さも無いさまでたゞくね/\と流れています。わたくしはこれを眺めていると久し振りに自分の血の脈が通い出した気持に蘇ります。はしなく思い出されるのは安宅先生の山上の言葉でした。「蝶子さん、あなたは無性格な水の性、土によってのみ性格を規定されます」と。土によってのみ規定される水とは取りも直さず川ではありませんか。山上での安宅先生の人間の言葉は、環境の大がゝりな自然に支配されてか、浄瑠璃の忍三重を聴くようで、たゞ美しいメロデイとだけにしかわたくしはこころに留めてはおりませんけれども、こゝで川を見た眼は山での言葉をいま生けるものにして身の感覚に突き付けます。先生はまた言いました。「なにも乞食の裔を惧れることはないでしょう。一度は土に流れてごらんなさい。