Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
おとうさま、それじゃあんまり詰らないわ。いや、そうでない、そこにおまえのほんとの父母はいます、ほろ/\と花の萼の落つるその事の上に――
じゃぼり、ぎーっこん、じゃぼり、ぎーっこん、――
浪の揺るゝ音と、艫の音が聞えて、わたくしは眼を覚ましました。わたくしは腕を噛んだまゝ、うたゝ寝をしてしまっていました。上げ潮の頃と見え、家の裏手の堀川に荷船が頻りに通っています。
母が帰ったと見え、階下で話し声が聞えます。わたくしは階段の上り口まで行って、そっと聞きます。
「だめですったら、いくら話を纏めようったって、当人にその気が無くなってるのだから、そりゃ無駄ですよ」嘉六の声、
「でも、あたしから、もう一ぺん、呉れ/″\も頼んでみたら」と母の声、
「それで出来ることなら、やってごらんなさいだが、僕はあの娘さんを始めて見たときから直ぐ判ったのだが、あの娘さんは牛の性と匕口の性とを持ってる女ですよ。ぐずに見えるが一たん腹に決めたらそりゃ凄い女ですよ」
「そりゃ、どういうわけさ」
「めすという字にも此偏にフルトリと書く字もあれば牛偏に匕首の匕の字を書くのもある。このフルトリの方の女は、はたからどうでもなるが、牛と匕口の方はとても手に終えない。