Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate

Aozora Bunko

「永松、ふーむ。君は永松のとこの運転手か」

運転手はもう面倒臭がって作業の方に向い何とも返事しません。

わたくしは、また、この運転手が昨日旦那とその第二夫人をお秀の船宿まで車で送りつけ、その旦那と女はお秀のとこのモーターボートに乗って無断で横浜の磯子まで海を渡って泊り、ボートを返しには磯子の旅館の男が来たことを啓司に語りました。

運転手が丘の根の頁岩から幾塊かの岩塊を壊し、車に積んで運び去るのを見て啓司は苦笑しながら言いました。

「事業家という奴は目のつけ方が早いな。殊にこの不景気で四苦八苦している際には。他人の持土地の見境なく、泥棒根性まで出す」

それから、これじゃ、この町の者もうかうかしていられないと語りました。

尾根山の象ヶ鼻の瀞の頁岩へ、東京の事業家が目をつけ出したという報せを啓司から町のスタフ達は聞いて、彼等は今まで兎角煮え切らないでいた町全体の人間と資力を挙げて製紙工場を中心に拡大強化し、積極的に各種の事業を経営して行こうという議は捗りました。勿論、両百瀬家とその一族が中心です。

頁岩からは天然のセメントが出るし、もう少しの研究でベントナイトが得られるとかどうかとかで、そのベントナイトから防湿紙が作り出せるなど、その他いろ/\話に、研究に、この町は活気を呈して参りました。