Classici giapponesi con furigana
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せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Leggi 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.598 caratteri · 182 schermate
「松倉屋の前身を知っているかな?」
「抜け荷買いをしたとか聞き及びましたが」
「抜け荷買い、さよう、その通りだ。……で、異国の珍器の価値を、松倉屋勘右衛門は充分に知っとる」
「…………」
「それにお前に負けないほどに、好事家として有名だ」
「…………」
「五年以来松倉屋の様子が、何となく変に変わって来た。私の屋敷へ出入りをするごとに、私におかし気な謎をかける。……がまあまあそれもよかろう」
極東のカリフ様が歩き出したので、碩寿翁もつづいて歩き出したが、間もなく姿が見えなくなった。
小出信濃守の邸の前を通って、榊原式部少輔の邸の横を抜けて、一ツ橋御門を中へ入れば一ツ橋中納言家のお邸となる。
二人ながらその方へ行ったようである。
で、月光に照らされながら、松倉屋勘右衛門の邸の前に、首を傾げて佇んでいるのは、宮川茅野雄一人となった。
(今夜は実際いろいろの人から、色々の面白い話を聞いた。松倉屋勘右衛門と女房との話も、俺にとっては面白かった。それとはハッキリと云わなかったが、一ツ橋様のお話の中には、莫大の価値のある何かの両眼と、松倉屋勘右衛門との間には、何らかのつながりがありそうだ)