Classici giapponesi con furigana
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たばたにっき
田端日記
Leggi 田端日記 (たばたにっき) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4435 caratteri · 9 schermate
」ぐらいな事になり兼ねないから、「成程そうかね。」とまず敬して遠ざけて置いた。
日の暮れ方に、二人で湯にはいって、それから、自笑軒へ飯を食いに行った。僕はそこで一杯の酒を持ちあつかいながら、赤木に大倉喜八郎と云う男が作った小唄の話をしてやった。何がどうとかしてござりんすと云う、大へんな小唄である。文句も話した時は覚えていたが、もうすっかり忘れてしまった。赤木は、これも二三杯の酒で赤くなって、へええ、聞けば聞くほど愚劣だねと、大にその作者を罵倒していた。
かえりに、女中が妙な行燈に火を入れて、門まで送って来たら、その行燈に白い蛾が何匹もとんで来た。それが甚、うつくしかった。
外へ出たら、このまま家へかえるのが惜しいような気がしたから、二人で電車へ乗って、桜木町の赤木の家へ行った。見ると石の門があって、中に大きな松の木があって、赤木には少し勿体ないような家だから、おい家賃はいくらすると訊いて見たが、なに存外安いよとか何とか、大に金のありそうな事を云ってすましている。それから、籐椅子に尻を据えて、勝手な気焔をあげていると、奥さんが三つ指で挨拶に出て来られたのには、少からず恐縮した。