Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しろいかべ

白い壁

本庄 陸男

Leggi 白い壁 (しろいかべ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.697 caratteri · 51 schermate

Aozora Bunko

ゴー・ストップに遮られた親爺は、淀んだ人混みの中であるのもかまわず、「ああ学さえあれば!」と絶望的にたからかな叫び声をあげ、めちゃくちゃに明滅しているネオンサインのあくどい光が、痩せた船頭の顔を異様に彩色するのであった。

四

不仕合わせに育った子供の一人である塚原義夫を、ちっとばかり幸福にしてやるために――つまりは彼の特質である哀しい注意散漫を削ってやるための一つは、〇・五しかない視力を近眼鏡で補ってやることであった。その子のためにこれくらいのことは当然だろう――と教師は決心しそれから父親宛に手紙を書くのである。「御子供さんの勉強が一段と進むことは、まったく火を見るよりも明らかなことで、義夫君も大よろこびをしていますから――」だがその日のうちに、その父親はおそろしく達者な巻舌で、湯気を立てながら我鳴りこんできた。

「べらぼうめえ、そんなお銭がころがってたらば、だなあ――こちとら親子がな、おい、先生! 三日がところお飯にありつけようというもんだ。こんな餓鬼にお前、眼鏡なんてしゃら臭くて掛けられっかてんだ。学校で要るってならば、お前さんさっさと買っとくれ!」