Classici giapponesi con furigana
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しろいかべ
白い壁
本庄 陸男
Leggi 白い壁 (しろいかべ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.697 caratteri · 51 schermate
と子供によく似た父親がそのあとを受けた。元木武夫は教師のかげに身体をかくしてしまった。すると父親の顔がぐっと向きなおった。「お前さんは――」と彼は杉本に喰ってかかった。「あっしの伜にとやかく口を入れる権利はあるめえ」「順序を立ててお話しなくっちゃあ何ぼ先生さまでもねえ、まあお前さん」女房はそう言って、ますます杉本にへばりついた子供に、じろりと凄い一瞥をくれた。「まったく今日このごろはひでえ不景気でして、ねえ、へッ、子供と遊んでてたいした月給を貰えるけっこうなお身分には不景気は素通りでしょう、が、さ」すると親爺が一声合いの手を入れるのであった。「こちとらはやりきれねえだ!」
話はまわりくどく、時々言葉のきれはしは風に吹さらわれるのであるが、日傭労働者の父親は一人でも口を減らさなければやって行けないと言い、継母はあんまりこの子も親の恩知らずだと高尚な理窟をこねた。二三年この方電気ブラン一杯もひっかけられないと言う親爺は、小僧にほしいというこんないい口を、武の奴めが嫌がるはずはねえ、聞いてみれば先生に相談しなきゃあと小生意気を言いだしやがった。…………………………………………………はねえんだと一日責めたらば、元木武夫は憤然とこれ、このように学校ににげこんできた。