Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しろいあさ

白い朝

豊島 与志雄

Leggi 白い朝 (しろいあさ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.920 caratteri · 35 schermate

Aozora Bunko

せっかく、いい人だったんだがな。」

正夫はまだ黙っていました。

「何を考えてるんだい。」

「君には分らないことだよ。」

「ほほう。」

チビは暗いなかでおどけた声を出して、耳をかいたようです。

「だがね、もし芝田さんが……。」

チビが何か云いかけた時、座敷の方がざわざわとしました。見ると、康平さんが来たのです。チビはひっこみ、正夫は座敷の方へ戻っていきました。急に寒くなったようです。もうずいぶん遅いのでしょう。

康平さんは、洋服をきています。眼には昂奮の色がただよっていますが、顔はなあんだという表情です。それを、芝田さんは迎えて、もうすっかり酔いに落着いた態度で、鷹揚に眼尻には笑みを浮べてるようです。

「まだ酒ですか。」と康平さんは別に不服でもなさそうに云いました。「だいぶ前、電話したら、まだ帰ってませんでしたね。どこをうろついてたんです。もう寝ようとしたが、眠れそうもない。やはり、今晩のうちに片附けたくなって飛んできたんだが、もし兄さんがいなかったら、一晩中でも坐りこむ覚悟でしたよ。」

「僕も、逢いたいと思ったんだが……。」

「そんなら、電話でもすればいいじゃありませんか。