Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ひゃくせん
百銭
宮本 百合子
Leggi 百銭 (ひゃくせん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2892 caratteri · 6 schermate
然しこの場合は黙って見ている。
ふだん金というものを持たないから一円貰ったのは嬉しかった、自分のお金がある――いい心持だ。けれども、一円が沢山なのは分るがどの位沢山なのか、買うとしたら何が買えるか、見当はつかず困ったような気になる。一先ずその金を母にあずけて置く。幾日か経って、
「あのお金ある?」
ときいた。
「ありますよ」
「だして見て」
「どうするんだい」
「どうもしないけど、出して見てよ」
さあ、と母が出したのは、あずけた時のままの銀貨二枚でなく、殖えていた。母は大人の感情で一円だけの金高を他の銀貨をまぜて揃えたのであった。
金の分列というか、そうやって同じ一円をいろいろの銀貨や白銅でいろいろの数に多くしたり少くしたり、それでつまり一円に出来る面白さが強く子供の心を捕えた、ものを買える買えないはどうでもよくなった。たった二つのお金が、二十銭や十銭の銀貨まぜると四つになった。二十銭だけにすると、五つになる。ほう! そして、母にたのんで十銭銀貨だけにして貰えば一円が十の小さい銀貨に代ってしまう。
「ね、ああちゃん、これもっと違ったお金になる? え? え?」
「そりゃなるよ」