Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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もうもくものがたり

盲目物語

谷崎 潤一郎

Leggi 盲目物語 (もうもくものがたり) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.341 caratteri · 148 schermate

Aozora Bunko

もので、申すもおはずかしい、もったいないことながら、あゝ、そうだった、自分がおしろへ御奉公にあがってはじめておりょうじを仰せつかったころには、お手でもおみあしでも、とんと此のとおりに張りきっていらしったが、なんぼうおうつくしいおくがたでもやはり知らぬまにおとしをめしていらしったのだと、ふっとそうきがつきましたら、たのしかったおだにの時分のおもいでが糸をくるようにあとから/\浮かんでまいるのでござりました。いや、そればかりか、お茶々どのゝやさしい重みを背中にかんじておりますと、なんだか自分までが十年まえの若さにもどったようにおもわれまして、あさましいことではござりますけれども、このおひいさまにおつかえ申すことが出来たら、おくがたのおそばにいるのもおなじではないかと、にわかに此の世にみれんがわいて来たのでござります。こうおはなし申しますと、たいへん長いことぐず/\いたしておりましたようでござりますが、そのじつほんのわずかのあいだにこれだけのしあんをめぐらしたのでござりまして、そうと決心がつくよりはやくもうわたくしはけぶりのなかをくゞりぬけ、「おひいさまをおぶっておりますぞ、道をあけて下さりませ」