Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
Leggi 盲目物語 (もうもくものがたり) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.341 caratteri · 148 schermate
じきにかしこまってへいふくいたしますと、
「おゝ、坊主、おれのこえをおぼえているか」
と、いきなりおことばがかゝりました。
「おそれながらよく存じております」
とおこたえ申し上げますと、「そうか、まことに久しぶりであったな」と仰っしゃって、
「その方めしいの身といたしてきょうのはたらきは神妙であるぞ。とうざのほうびになんなりとつかわしたいが、のぞみがあるなら申してみろ」
と、おもいのほかの上首尾でござりますから、わたくしはさながらゆめのこゝちがいたし、
「おぼしめしのほどはかたじけのうござりますけれども、ながねん御恩にあずかりましたおくがたにおわかれ申し、おめ/\にげてまいりました罰あたり奴がなんで御ほうびをいたゞけましょう。それよりけさの御さいごのことをかんがえますと、むねがいっぱいでござります。たゞこのうえのおねがいは、いまゝでどおりふびんをおかけくださりまして、おひいさまがたに御奉公をつとめさせていたゞけますなら、有りがたいしあわせにぞんじます」
と申しましたら、
「尤ものねがいだ、きゝとゞけてつかわす」
と、さっそくおゆるしがござりまして、
「小谷どのはおきのどくなことをしてしまったが、こゝにござるひめぎみたちはこれからそれがしが母御にかわっておせわをいたそう。