Classici giapponesi con furigana
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
Leggi 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.803 caratteri · 213 schermate
こうして一層の混戦が、展開されることになった。
と、その混戦の場を抜き、一挺の駕籠が飛んで来た。
衆に守られた冷泉華子、それの前から数間の手前、そこまで来た時駕籠が止まり、スルスルと現われたものがある。
「華子さん!」と云ったが妙子であった。「貰いに来ましたよ、桔梗様を!」
「妙子さんか!」
と冷泉華子は、驚いたように進み出たが、「勝手に連れて行くがいいよ。妾は知らぬよ。その生死は!」
「ついでに貰うものがある」妙子は一足踏み出したが、「永生の蝶さ! こっちへおくれ!」
「駄目だよ!」と華子は突っ刎ねた。「お気の毒だが上げられないよ」
「取って見せるよ。腕ずくでね」
「面白いねえ。取れたらお取り」
「どれ」
と云うと北王子妙子は、腰の辺りを探ったが、ヒュ――ッと何物かを空へ投げた。
小さな小さな二つの車輪、そいつを棒で繋いだようなもので、瓢と云った方がよいかも知れない。
クルクルクルクルと空で舞う。
と、何んという不思議だろう、冷泉華子の懐中から、キリキリ舞い立ったものがある。それは永生の蝶であった。
「おっ」
と叫んだは冷泉華子で、肩に掛けていた袋ようのものを、ドッサリと地上へ投げ付けた。