Classici giapponesi con furigana
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しんろのまき
神鷺之巻
泉 鏡花
Leggi 神鷺之巻 (しんろのまき) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.672 caratteri · 54 schermate
……大輪なのも面影に見えるようです。
向うへ、小さなお地蔵様のお堂を建てたら、お提灯に蔦の紋、養子が出来て、その人のと、二つなら嬉しいだろう。まあ極りの悪い。……わざとお賽銭箱を置いて、宝珠の玉……違った、それはお稲荷様、と思っているうちに、こんな風に傘をさして、ちらちらと、藤の花だか、鷺だかの娘になって、踊ったこともあったっけ。――傘は、ここで、畳んだか、開いてさしたかと、うっかりしました。――傘を、ひどい力で、上へぐいと引いたんです。天にも地にも、小県さん、観音様と、明神様のほかには、女の身体で、口へ出して……」
キリキリと歯を噛んで、つと瞼の色が褪せた。
「癪か。しっかりなさい、お誓さん。」
さそくに掬った柄杓の水を、削るがごとく口に含んで、
「人間がましい、癪なんぞは、通越しているんです。ああ、この水が、そのまんま、青い煙になって焼いちまってくれればいいのに。」
しばらく、声も途絶えたのである。
「口惜しいわ、私、小県さん、足が上へ浮く処を、うしろから、もこん、と抱込んだものを、見ました時。」
わなわなと震えたから、小県も肩にかけていた手を離した。