Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しほんたいへいき
私本太平記(一)
吉川 英治
Leggi 私本太平記(一) (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 246.214 caratteri · 495 schermate
いかようとも、われらお送り申しあげますれば」
「…………」
「なお、なお。ご不審でもございましょうや。不知哉丸さまと申し、藤夜叉さまといい、お胸におちぬのは、ご無理もございませぬが、みな宗家高氏さまのお近親人、御血縁同様なお方。……とまれ、ここで委細は申しかねますが、刑部殿がお目にかかっての上は、何かのおん物語りも種々とございましょうず。……いざ、どうぞ、お起ち出であって」
いつまでも、堂の内は、人などいないようだった。
けれど一同が息をのんで待つ間のしじまは、見えぬ所で、しずかに涙している草心尼母子の姿を皆の瞼に思い泛かばせていた。
……やがて、コトリと内で気配がうごいて。
「覚一、どうしやる?」
「どっちでも、私は」
「では、勿体ないが、お迎えにまかせましょうか」
御堂格子が、少し開いた。
その二つの顔を、東の紅雲も待っていた。せつな、尼はまぶしげな睫毛をした。覚一はまともに向いたままだった。けれど、彼が生をうけた黒天黒地の無明の世界にも、トロトロとして巨大な一輪の光焔だけは観えていた。
散所市
なんといっても、みかどもまだ御壮年だし、ひとしく、人間でもあろうではないか。