Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いのうはりまのかみ

稲生播磨守

林 不忘

Leggi 稲生播磨守 (いのうはりまのかみ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.172 caratteri · 29 schermate

Aozora Bunko

悍馬のごとく逸って、こりゃ鞘当てもしかねますまいて。ははははは、いや、どうせのことに、ちょっと拝見せずにはおられぬ。(懐紙を口に銜え、いずまいを正して播磨守に目礼)御免を――。

一、二寸抜きかける。

家老矢沢 (あわてて)これ、御前ですぞ。鯉口を拡げるはおそれ多い。御遠慮を、御遠慮を。

抜きかけた侍 (はっと気づいて)見たい一心に駆られて、つい心づきませんでした。粗忽のほどは、御前よしなにお取りなしを。

ぱちんと鞘へ返して、手を突く。

播磨 なんだ。構わぬ。抜け抜け。余も見たい。(矢沢へ)爺い! 余計な口出しして、興醒めな奴じゃ。大名だとて武士だぞ。白刃に驚くか。抜かせい。

矢沢 それでは、お許しが出ましたによって、御自由に。

抜きかけた侍 おそれいりまする。では、御前をも顧みませず――。(作法どおりすらりと抜いて、見入る)ううむ、物凄き作往き!

隣の侍 やっ、斬れそうですなあ。

と覗き込む。刀は転々と座をめぐって、人々のあいだに感嘆の呟き起る。

久保奎堂 (受け取って、じっと刀身を見守る)ふうむ、威といい、品と言い、ちかごろにないよい気もちですなあ。

鞘を触れられた侍 一つ、その兼定に鞘当てされた某の刀も、御列座の高覧に預かりたいもので、ははははは。