Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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そらにわくきんいろのくも

空にわく金色の雲

小川 未明

Leggi 空にわく金色の雲 (そらにわくきんいろのくも) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 6576 caratteri · 13 schermate

Aozora Bunko

」と、道すがら母に聞かされたことばは、正吉をせめるのでした。

正吉は、医者が自分の足を見て、なんというだろうか、このうえとも、自分たちをくるしめることに、なりはしないだろうかと、診察室へはいると、なんとなく不安に、足がふるえたのでした。

「なぜ、もっと早く、見せにこなかったのです。」と、医者は、まゆをひそめながらいいました。

「注射をしていただいたら、なおりませんでしょうか。」と、母はわが子の、身の上を気づかいながら聞くのでした。

「手おくれなので、注射がきかなければ、手術をするのですな。そうすると、二、三日入院しなければなりません。」と、医者はすこしの思いやりすらなく、ひややかに答えました。

医者のところを出ると、

「家へかえって、この水薬で、足のいたむところを、ひやしておいで。」と、母は正吉とわかれました。正吉は、母のいくさきを、聞かなかったけれど、たぶん、おじさんの家へいったのだろうと思いました。

やがて、日がくれてしまい、しばらくたって、母はかえってきました。

「世間で、金もちといわれても、たのんでいけば、金がないというものです。はじめてだし、こんどだけは用だてするけれど、つぎからは、おことわりだと、きっぱりいいました。