Classici giapponesi con furigana
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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
Leggi 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.324 caratteri · 35 schermate
だから力もなんにも入らない。それを承知でか、相手は六条の頸にまきつけた腕をぐんぐん締めつけてくる。
「うーむ、こいつ……」
「火の玉」少尉にとっては、二重の危難であった。いずれも予期しなかった不意打の危難であった。たいていのものなら、もうこの辺で他愛なく気絶をしているところであるが、危難が大きければ大きいほど、強くはねかえすのが「火の玉」少尉の身上だった。彼はいま、もうすこしで息が停ろうというのに、横眼をつかって、ゴンドラの中の大切な器械器具の配列位置を頭脳の中につめていた。
「日本人、はやくくたばれ!」
闖入の怪ソ連人は、さらに六条の頸にまいた腕に力を入れた。
「うーむ」
と唸って、「火の玉」少尉の上半身が後にのけぞる。
「日本人、まだ死なぬか!」
「うーむ」
「火の玉」少尉の上半身は、蝦のようにうしろにのけ反った。彼の背後から組みついている怪ソ連人までが、硬い少尉の頭を胸にうけかねて、ゴンドラの縁にひどく押しつけられた。
「こら、そう反っくりかえるな。始末にわるい奴だ、うん」
と、怪ソ連人が、六条の身体を前に押しかえしたそのときのことだった。
「えい、やっ!」