Classici giapponesi con furigana
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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
Leggi 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.324 caratteri · 35 schermate
「おう、気球がまた上りだしたぞ」
「あっ、ちがいない。おお六条。あの黒い雲を見ろ」
「思いきって、ここで瓦斯をぬいて海面へ下りようではないか」
「なにを。下りるのはいやだ。わしは泳げないんだからな」
「俺が助けてやろう」
「いやだといったらいやだ。このピストルが眼にはいらないのか」
キンチャコフはピストルをふりまわした。
「うーぬ、貴様。さっきからピストルをかまえて、それで俺を嚇かしつけているつもりなのか」
「なにを、来るか日本人。来てみろ、一発のもとに赤い花が胸から咲きでるだろう」
「莫迦野郎!」
といったのと、轟然たる銃声が耳許にひびいたのと、ほとんど同時だった。
「うーむ、やったな」
六条は、突然右胸部に焼火箸をつきこまれたような疼痛を感じた。胸に手をやってみると、掌にベットリ血だ。とたんに彼ははげしく噎せんだ。がっがっがっと、咽喉の奥から音をたてて飛びだしたのは、真赤な鮮血だった。
「畜生、やりやがったな」
「火の玉」少尉は重傷に屈せず、奮然と立ち上った。そしてキンチャコフがピストルを握り直そうとしたところを、すかさずとびこんで足蹴にした。ピストルが、ぽーんと上に跳ね上ったと思ったら、ゴンドラの外にとびだした。