Classici giapponesi con furigana
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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
Leggi 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.324 caratteri · 35 schermate
六条少尉以外の何人でもなかった。どうしたわけか、きょうは「火の玉」少尉、いつになく朗かであった。
「おお、貴様に会って、俺は嬉しいぞ」
と、戸川中尉は立ちあがって、六条少尉の方に手をさしのばした。そのとき中尉は、硬いひやりとしたものを掌の中に感じた。見るとそれは鋼鉄と硬質ゴムとでできた「火の玉」少尉の義手だったのである。
「戸川中尉どの。結果において自分の敗北でありましたよ。中尉どのにお目にかかれば、早速それを申すはずでしたが、きょうまでそれをいう機会がなかったのです」
「あはは、なにをいうか貴様」
「しかし戸川中尉どの。自分は右手を失って、見かけにおいては体力を削減しましたが、その戦闘精神は却って以前よりも旺盛になったことを言明いたします」
「ふふん、それは結構だ」
「火の玉」少尉は、そこで急に気がついて田毎大尉に敬礼をし、
「いや失敬いたしました。旧友に会ったものでありますからして、思わず大尉どのへの報告のほうが後になりまして……」
「いや、かまわない。が、報告とはどういうことか。まさか原隊復帰の許可が下りたというのでもなさそうだが」
「その原隊復帰のことで、大尉どのをかなりお苦しめしましたが、きょうはそのことではないのであります。