Classici giapponesi con furigana
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くうしゅうそうそうきょく
空襲葬送曲
海野 十三
Leggi 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 95.012 caratteri · 189 schermate
そう云ったのは、側の湯河原中佐だった。
「敵の計画では、焼夷弾と毒瓦斯弾とで一気に、帝都を撲滅するつもりだったらしいですな。爆弾は、割に尠い。弾痕と被害程度とを比較して、判ります」塩原参謀は、指先で、コツコツと窓硝子をつついた。
「なにしろ、帝都の市民は、今日になって、防空問題に、目醒めたことだろうが、こんなになっては、もう既に遅い。彼等は、飛行機の飛んでくるお祭りさわぎの防空演習は、大好きだったが、防毒演習とか、避難演習のように、地味なことは、嫌いだった。満洲事変や上海事変の、真唯中こそ、高射砲や、愛国号の献金をしたが、半歳、一年と、月日が経つに従って、興奮から醒めてきた。帝都の防空施設は、不徹底のままに、抛り出されてあった。雨が降れば、人間は傘をさして、濡れるのを防ぐ。が、帝都には、爆弾の雨が降ってこようというのに、これを遮る雨具一つ、備わっていないのだ……」湯河原中佐は、慨然として、腕を拱いた。
「そう云えば、防空演習にしても、遺憾な点が多かったですね。東京の小さい区だけの、防空演習だって、なかなか、やるというところまで漕ぎつけるのに骨が折れた。