Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいよじげんのおとこ

第四次元の男

海野 十三

Leggi 第四次元の男 (だいよじげんのおとこ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9156 caratteri · 18 schermate

Aozora Bunko

その結果は、びっくりしたのは、わたくしの方であった。

なぜなれば、かの両人は、

「あら、およしなさいよ、松島さん」

「あれッ、ひどいよ、君ちゃん。君の方が、ぶつかっておいて……」

と、互いに相手がぶつかったと信じ合い、とうの昔に、両人の間をすりぬけて、そのうしろに立っているわたくしの存在には、一向に気がつかない様子だった。

これには、わたくしも、

(おやッ、これはへんだぞ!)

と、思わずつぶやいたことである。

「あれえ、誰かいるわよ」

「さあ、誰もいやしないよ」

「あら、誰もいないのね。いま、へんだぞとかなんとかいったように思ったけれど……」

両人は、わたくしの方に顔を向けたまま、そんな風に話しあった。しかもわたくしのいることについて、全然気がつかないようであった。

そこでわたくしは、襟筋が、ぞーッと寒くなったのを、今でもよく覚えている。

(へんだ。前の二人も、今の両人も、どうやらわたくしのいるのに気がつかないようだ。そんなことがあっていいかしら)

わたくしは、だんだん気がへんになってきた。胸はどきどきとおどってきた。気が変になりそうになった。

わるいと思い、おそろしいとも思ったけれど、わたくしは、つづいて第三の一組に対しても、ためしをやってみた。