Classici giapponesi con furigana
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こうばいのきゃく
紅梅の客
吉川 英治
Leggi 紅梅の客 (こうばいのきゃく) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7574 caratteri · 15 schermate
ぜひ行きたいもンだな』との事で、すでに吉田さんから『おいでなさい』と誘ってある。
あげくになお、ちょうど石井夫人の夫君光次郎氏もアメリカから帰って来た。『そいつはおもしろい、おれも行く』と来てしまった。お大尽はビクともしない気でいたが、こう人数はふえるし、しかもお客は前首相、久原、石井と聞えたので、吉原では「こは何事か」と思ったろう。いまは幇間という職名もないだろうが、桜川三孝氏も一世一代のような感奮をおぼえたことにちがいあるまい。
当日、席はもちろん昼である。昼ながら松葉屋の二階では、ぞめきというあの吉原囃子の特有な太鼓や皷、三味線が掻鳴らされ、詳しくは聞いてないが、おそらくは鏡花が鏡花調を凝らして飽かなかった仲の半玉や姐さん姿も並んだであろう、そして島原のかしの式まがいに、花魁道中の扮装などもお目にかけたのではあるまいか。
とにかく、お客の年齢でいうと、九十幾つ、八十余歳、七十、五十、ほか合せて四百余歳という福禄寿の賀莚みたいなものであったそうだ。そのうえ、はからずも座間で聞かれたのが『御前さま』という呼ばれる方でもすっかり忘れていた前時代語であったそうな。