Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうぎょく

紅玉

泉 鏡花

Leggi 紅玉 (こうぎょく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.518 caratteri · 23 schermate

Aozora Bunko

念のために、面を見ろ。

三羽の烏、ばさばさと寄り、頭を、手を、足を、ふんふんとかぐ。

一の烏 堪らぬ香だ。

三の烏 ああ、旨そうな。

二の烏 いや、まだそうはなるまいか。この歯をくいしばった処を見い。総じて寝ていても口を結んだ奴は、蓋をした貝だと思え。うかつに嘴を入れると最後、大事な舌を挟まれる。やがて意地汚の野良犬が来て舐めよう。這奴四足めに瀬踏をさせて、可いとなって、その後で取蒐ろう。食ものが、悪いかして。脂のない人間だ。

一の烏 この際、乾ものでも構わぬよ。

二の烏 生命がけで乾ものを食って、一分が立つと思うか、高蒔絵のお肴を待て。

三の烏 や、待つといえば、例の通り、ほんのりと薫って来た。

一の烏 おお、人臭いぞ。そりゃ、女のにおいだ。

二の烏 はて、下司な奴、同じ事を不思議な花が薫ると言え。

三の烏 おお、蘭奢待、蘭奢待。

一の烏 鈴ヶ森でも、この薫は、百年目に二三度だったな。

二の烏 化鳥が、古い事を云う。

三の烏 なぞと少い気でおると見える、はははは。

一の烏 いや、こうして暗やみで笑った処は、我ながら無気味だな。

三の烏 人が聞いたら何と言おう。

二の烏 烏鳴だ、と吐すやつよ。