Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 194.628 caratteri · 371 schermate

Aozora Bunko

「御寮人さん、―――」

と云うお春の声がした。

「―――只今こいさんからお電話で、板倉さんが今亡くなられましたよって、ちょっとお知らせして置きます、云うことでございました」

「今何時?」

「六時半頃と存じますが、………」

幸子はもう一と寝入りしようとしたが、巧い工合に寝付かれないでしまった。そして貞之助も、その電話は聞いていた訳であったが、離れに寝ていた雪子と悦子とは、八時頃に起きて、お春から聞いた。

午頃に帰って来た妙子は、あれから再び容態が悪化し、妹や店員達が代る代る輸血したけれども遂に効果がなかったこと、病毒は、脚の疼痛から解放された病人の、胸部や頭部を侵して来、病人は恐ろしい苦悶の裡に絶命したこと、妙子はあんなに苦しんだ人の最期を見たことがなかったこと、意識は臨終の間際迄はっきりしていて、枕頭に見守っている人々、親、兄弟、友人等に、一人々々別れを告げ、啓坊にも、妙子にも、それぞれ生前の恩を謝したり将来の幸福を祈ったりしたこと、蒔岡家の家族たちのことも、―――旦那さん、御寮人さん、雪子娘さん、悦子お嬢ちゃん、―――と、一々名を呼び、「お春どん」の名まで呼んで、何卒皆さんに宜しく仰っしゃって下さいと云ったこと、徹夜で附き添っていた奥畑の店員達は、勤めがあるので病院から直ぐに引き取ったが、啓坊は親兄弟と一緒に田中