Classici giapponesi con furigana
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ままこ
継子
夢野 久作
Leggi 継子 (ままこ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.364 caratteri · 25 schermate
「何をしているのです」
その声は低くて力があった。小柄な、瘠こけた、見すぼらしい姿の玲子は、たださえ色の悪い顔色を一層、青白く戦かしながらマダムの方へ向き直って、赤茶気たお河童さんをうなだれた。校長先生の前に呼出された時のように……。
「……はい……」
「はいではありません。子供の癖に真夜中に起きて家の中をノソノソ歩きまわるなんて……何て大胆な……恐ろしい娘でしょう……」
マダムの口調は憎しみにみちみちていた。玲子はモウぽとりぽとりと涙を滴らしながら普通さえ狭い肩をすぼめて、わなわなと震えていた。
「はい……あの……あの……泥棒が……」
「……泥棒……何が泥棒です……」
「あの……あの……このごろ……アムールが御飯を食べなくなりましたので……」
マダムの薄い唇に冷笑が浮かんだ。
「ほほほ。利いた風なことを言うものではありません。泥棒が家の犬を手馴ずけるために何か喰べ物でも遣っていると言うのですか」
「……………」
「ハッキリ返事をなさい」
「……ハ……ハイ……」
「何がハイです。うちのアムールは、そんなに手軽く他所の人に馴染むような馬鹿犬ではありません。それとも誰か怪しい者がこの家を狙っている証拠でもありますか」